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ブラック・サバスの特殊攻撃による能力付与では装備DISCにはない能力が宿る。 ディアボロの試練、鉄獄、一巡後の世界のダンジョンでは稀に☆付きDISCが落ちており、これには複数の装備DISCの能力が備わっている。 中には☆付きDISCにしか見られない能力がついている場合がある。 能力名 タイプ 備考 攻 防 能 万 敵を起こしやすいぞ ● デス13の装備能力があると効果が相殺される 眠らされることが無くなるぞ ● デス13の特殊攻撃、マニッシュボーイのディスク使用、ポルナレフに聖なる弓矢を投げた時に眠らなくなる 満腹度の吸い取り攻撃を防ぐぞ ● ハイウェイスター、ブラフォードの特殊攻撃、ハイウェイスターの罠を防ぐ 呪われたDISCが出やすいぞ ● +のついた装備DISCが出にくいぞ ● 罠が作動しやすいぞ ● 拾えるお金の金額が少なくなるぞ ● 寝ている敵が少なくなるぞ ● フロアに敵が出現しやすくなるぞ ● 時々レベル2の敵が出現するぞ ● アイテムをカエルにされないぞ ● ジョルノの特殊攻撃を防げる 神父にDISCを抜き取られないぞ ● プッチ神父の特殊攻撃、ホワイトスネイクの罠で装備ディスクが抜かれない ハーヴェストに盗まれないぞ ● ハーヴェストの盗みを防ぐ 磁力が上がりやすいぞ ● メタリカを装備で無効化 モンスターハウスが出やすいぞ ● 落ちている射撃DISCのエネルギーが減少 ● 落ちている射撃ディスクの使用回数-2(3~6→1~4) 物を遠くまで投げられないぞ ● アイテム投擲しても2マスで落ちるアヌビス神の能力と重複した場合、アヌビス神の能力が優先 ☆付きのみ 攻 防 能 万 階段の場所がわかるぞ ● ヒラリとかわされないぞ ● ドノヴァン、マンハッタントランスファー、ケンゾー2012年1/16ver以降のリサリサリトル・フィートやGGG・オブ・ホーム(2013/1/18verまでは(緑の赤んぼう))の装備能力で小さくなった敵全般 誰からも痛恨の一撃を喰らうぞ ● 約1/5の確率で痛恨の一撃 敵が化けてるアイテムがわかるぞ ● ハイプリエステス、ベイビィフェイスが化けているアイテムがふるえる 落ちている射撃DISCのエネルギーが増加 ● 落ちている射撃ディスクの使用回数+1(3~6→4~7) 暗殺チームに大ダメージ ● ホルマジオ、メローネ、ベイビィフェイス、プロシュート兄貴、リゾット、イルーゾォ、ギアッチョ、(ペッシ)(成長したペッシ)ペッシと成長したペッシも暗殺チームの属性がついているが味方なので攻撃できない エジプト九柱神に大ダメージ ● ゲブ神、オインゴ、アレッシー、床屋のカーン、ペットショップ、マライア、アヌビスポルナレフ、(ボインゴ)ボインゴも九柱神属性がついているが中立なので攻撃できない このページに関する情報・意見 失礼、深層でした。 - 2012-05-04 13 10 36 物を遠くまで~って☆でしか見ない気がする。あと射撃DISCエネルギー増加ってホントにあるの? - 2012-08-07 18 27 46 エジプト九柱神じゃなくて九栄神だな - 2013-04-14 15 58 32 ゲーム内での表記は九柱神でしたので、九柱神で載せています。最近の版で九栄神という表記になっていましたら報告ください。☆ディスク限定能力なのでなかなか確認しづらい・・・。ちなみに、原作では九栄神と呼ばれていましたが、九柱神と呼ばれていることもありました。 - 2013-05-11 20 22 16 射撃DISCエネルギー増加ってホントにサバスで付けれるの? ☆付きDISKで出たんだけど…… - 2014-04-06 12 40 30 狙ってみてるけどそれだけ一向に出ない。他のサバスからもらえる能力は全て確認できたんだが。 - 2015-05-13 20 48 58 ペッシとボインゴへの特攻って調べる方法無いのかな? - 2014-09-08 22 37 22 そういえば、プッツン状態でディアボロにデッドマンズ吉良が殴られるという事故がありますが、それの応用でペッシ、ボインゴも殴れれば大ダメージも調べられますかね? - 2014-09-09 22 16 29 ver151121にて 鉄獄内のオーラ纏エアロスミスより、☆ハミパプに能力装備効果にて「稀に消費アイテムを二度使えるぞ」が出ました。 まだ使えるかどうかは確認していません。 - 2017-04-02 19 07 22 まだ数百回程度ですが10回に1回復活するくらい? 復活するときは使用後、「なんと「アイテム名」はアイテムの幽霊として復活した!」 と出て残ります。運がいいときは連続で同じアイテムが復活することもあるようです。 - 2017-04-02 22 03 00 それは「B・D・ザ・ハウス」の能力です。 - 2017-04-03 07 11 59 あらそうだったのか・・・! お恥ずかしい、ありがとうございました。 - 2017-04-03 20 23 23 落ちてる射撃DISCのエネルギー増加と敵が化けてるアイテムが~の二つを一向に見かけない。ほかの効果は少なくとも4回ずつは見てるんだが..... ただの確率の偏り? - 2017-11-13 03 01 20 そうみたいです (2020-07-19 12 14 25) 一巡後にも☆DISCって出るんですか? (2020-07-19 12 14 52) BB S-2013.12.07バージョンにおいて、既に☆でないことが確認。 (2020-09-02 22 10 56) アヌビス神と物を遠くまで投げられないぞの能力を同時に装備したときの動作を確認できたため編集しました。 (2020-11-09 14 29 44)
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/660.html
夜も更けて頭上には、月が二つ輝くだけのヴェストリ広場。 人っ子一人居る筈が無いその場所に一人の男が居た。 その名はギーシュ・ド・グラモン。武勲で知られるグラモン家の四男である。 静かに夜空を見上げる顔からは何の感情も読み取れない。 そのまま瞑想を続けるギーシュの耳に足音が聞こえた 「来たね」 そう言ったギーシュの視線の先、そこにはこちらに歩いてくるディアボロの姿。 「ふん?あの時に言ったはずだがな……逃げる必要が私には無い、と」 ホールに居た時に聞いたギーシュの言葉を思い出すディアボロ。 (『ヴェストリ広場で待って居る』か・・・・・・ククク) ディアボロはそのままスルーしても良かったのだが、何やら面白そうなので行く事にしたのであった。 まずは手始めとばかりにギーシュをおちょくってみる。 「それで?新しい芸でも見せるのか?それとも、馬鹿の一つ覚えのようにつまらない人形劇を繰り返すか?」 嘲りの声を向けられてもギーシュの静かな顔が変わらない。 その目から何かを感じ取ったディアボロ。 「どうやら・・・・・・本気のようだな」 「ああ、これは僕の・・・・・・ギーシュ・ド・グラモンの命を賭けた決闘だ。 遊びだとは絶対に言わせない!」 続いて振られる薔薇の造花とワルキューレの言葉、それに応えるように青銅の女騎士が現れる。 ディアボロを見つめるギーシュに思い返されるは、自室で寝込んでいた時に見ていた夢――― その夢の中にはここではない別の世界から、自分を慰める『自分達』の姿があった。 『殺されずにすんだから良かったじゃないか』『死ぬよりはマシだよ』『ワルキューレを全滅させられただけだから安心しなよ』 優しく、本当に優しく、子供に言い聞かせるように語ってくる『自分達』 それを聞いたギーシュは吐き気がした。 自分を慰める『自分達』の姿にでは無く・・・・・・それを聞いて安心する自分自身に しょうがなかったと、自分に言い訳をして敗北を認める事、それが死ぬよりも辛い事に今更ながら気づいた。 そう思えば後は簡単だった。 善は急げとばかりに、ベッドから跳ね起きて図書室へ赴く そこでギーシュは必要な物を探しながら、グラモン家の家訓である『生命を惜しむな、名を惜しめ』の意味をやっと理解する事が出来たと感じた。 「いけッ!ワルキューレ!!!」 そのままワルキューレをディアボロに突っ込ませる。 ワルキューレは武器を振り被って目前のディアボロに叩きつけようとした。 が、ディアボロに当る一瞬前に、そのワルキューレはデルフリンガーで逆に叩き切られた。 何の抵抗も無く、縦に一刀両断されて鯵の開きのような姿になるワルキューレ。 「面白くなる・・・・・・と思ったが期待外れだったか?」 呆れたように呟くディアボロ。 彼の目には今のギーシュの行為は、ワルキューレを一体無駄にしたとしか思えない。 だが―――― 「油断は良くないよ!」 ギーシュの叫びと同時に、両断されたワルキューレが何の前触れも無しに『破裂』した。 そして四方八方にに撒き散らされる砂、砂、砂の嵐。 至近距離に居たディアボロはその砂をまともにくらってしまい、視界が暗闇に閉ざされた。 それを見るギーシュが新しいワルキューレを生み出す。 こちらに走ってくるワルキューレの足音を聞いても動かない。動けないディアボロ―――目潰しと同時に足元が泥濘になり、次の瞬間石に変わったからだ。 足が動かずに目も見えないディアボロは・・・・・・ワルキューレの攻撃を無防備でうけるしかなかった。 ザクッ!ズグッ!とヴェストリ広場に肉を裂く音が響く。 そのワルキューレの攻撃をくらっても構わずにディアボロは剣を振る、しかし、斬っては離れ、突いては離れる完璧なヒットアンドアウェーを見せるワルキューレ達には当らない、当るはずがない。 数を少なくする事によって連携の精度を上げた部分もあったが、今のワルキューレからは何かの凄みも感じる。 「右だ相棒!って、そこ違う!俺から見て右だよ!」 デルフリンガーの指示も虚しくフルボッコにされるディアボロ。 と言うかぶっちゃけデル公の指示は邪魔にしかならない、混乱するだけである。 誰がどう見てもギーシュの圧倒的優勢。なはずだが。 顔から流れる嫌な汗をギーシュは止める事ができなかった。 目を潰され、足を固められ、インテリジェンスソードの指示も全くの無駄にしかなってない状況。 ピンチのはずだ。 だと言うのに。 ―――――今のディアボロの顔に笑みが浮かんで来ていると言うのは何故なのか? 「……っ、ふ」 ディアボロの口から息が漏れ。 そして、酷く唐突に彼は笑い始めた。 「ふ、ふふふふ。は、ははっははははははははは!!!!!」 傍から見れば、それは確実にディアボロが狂ったとしか思えない。 だが彼は満面の笑みを浮かべ、面白い物を見たかのような笑いを発している。 何も見えない目で、夜空を見上げながら少年のように笑っている。 何かを言いたげなデルフリンガーを鞘に収めると、ギーシュの方を向く。 「はは、はははははははははは!はは、は、は、は!面白い!何とも面白い! 自分の最善を尽くして敵を仕留めようとするとは!かつての裏切り者達を思い出すぞ!」 奇妙なダンジョンの敵とは違い、ディアボロの能力を把握して冷静に対策を立ててくるギーシュ。 自分のスタンドを知って尚、闘志を失わずに策を張り巡らせてきたブチャラティやジョルノがディアボロの脳裏に浮かんでくる。 「侮辱してすまなかったギーシュ!私も遊ぶのは止めにしよう!」 その言葉と同時に――――紙から取り出したDISCを頭にINするディアボロ。 背筋に冷たい物が走るギーシュ。あれはヤバイ何か分からんがとにかくヤバイ。 今までのギーシュなら何も感じずに余裕をかましていただろう だが成長したギーシュに迫り来る脅威を感じられないわけが無かった。 だからと言って今のギーシュはこの決闘から逃げる選択肢を選ばない。 「……ワルキューレ!!」 恐れを叫びで吹き飛ばし命令する最後の強襲、ワルキューレが狙うはディアボロの頭部と心臓。 しかし、そのギーシュの号令も空しく。 人間の動体視力では捉えきれない速度で、ディアボロの体から出て来た『何か』が 周りに居た全てのワルキューレを『消滅』させた。 『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!』 常識を超えた豪速のラッシュの直撃―――欠片すら残さずに塵となるワルキューレ達。 破壊に一瞬遅れて、辺りの大気が震え、雷のような破砕音が響き渡った。 それが意味する事は、攻撃が音の速さを超えていたと言う単純明快な真理 砂で潰された目が直り、石で固められた足を抜け出、鞘に収めたデルフリンガーを引抜いて動きだすディアボロ。 優勢な状態から、一転してピンチになるギーシュ。 だが、彼にはまだ切り札があった。 (そうだ、それで良い!そのままこっちに近付いて来い!) ディアボロが来る前にその『罠』の準備は完了していた。 罠。とは、ディアボロとギーシュの間にある何の変哲も無い地面にある。 緻密な前準備の成果により、踏んだ瞬間に足元から長さ2メイルもある青銅の剣が飛び出すと言う物。 ワルキューレで倒せるならそれで良い。 もしも、倒せなかったとしても罠を踏ませれば良い。 ギーシュは今度こそ勝利を確信した。 しかし―――――― 「罠か!本当に楽しませてくれるなギーシュ!」 図星をズバリ言い当てられたギーシュが顔面を蒼白にさせられる。 ハッタリかと思ったが、ディアボロは罠がある場所だけを横移動で避けてこっちに向かって来ている 考えている事を読まれたとしか思えないギーシュ。 「何故!?何故分かったんだ!?」 大嫌いな努力と頑張りを使って、何の痕跡も残らないように偽装したのである。 それに時間は夜中、どんなに注意深く見ても絶対気付かれないはずであった。 だが、現にディアボロは罠の存在を見破っている。 ほぼ至近距離まで近付かれて魔法を使う暇も無い、万策尽き果てたギーシュ。誰が見ても敗北は必至。 しかし、ギーシュの目の中で燃えている闘志はまだ消えてない。 後ろに跳んで距離を離し、次の策を考えるまでの繋ぎとしてワルキューレを作成する。 そこまで考えたが、その隙が無い。 振り被られるデルフリンガーを見ながらも、ギーシュは諦めずに勝利へ繋がる方程式を考える。 (右、左、背後、どれを選んでも次は回避できない!なら!) 振り下ろされるデルフリンガー それを見ながらギーシュは…… ディアボロに全体重をかけた体当りをしたッ!! 腹に突き刺さるデルフリンガーの味に、口から苦い物を吐きそうになるが、根性で押し留める 「ふん?」 感心したようなディアボロが押された先には、苦心して作ったギーシュの罠! ズブンッ! 地面から突き出される2メイルの長剣がディアボロに突き刺さる! 「僕……の勝……ちだ」 酸素不足と激痛でギーシュの意識が朦朧とする中、自分のやった行為の結果を見届けるべく長剣が突き刺さったディアボロを見る。 確かに長剣が突き刺さっている、だが、次に見た物はギーシュの予想を軽く上回っていた。 「さすがだ……ギーシュ・ド・グラモン」 体を断ち切るような格好で刺さっているのだ、それは致命傷と言うしかないだろう…なのに 自分の体に刺さった長剣を引抜く―――と言うより、長剣に刺さった自分の体を引抜いているディアボロの姿。 「な……に?」 断続的な睡眠と覚醒への葛藤が激しいギーシュには、それを言うのが精一杯だった。 思い出したかのように、胃を通って、喉を通って、口から吐き出される血液。 倒れて、地面の土に口付けをするギーシュ。 「あっ……あっ……」 無理矢理に立ちあがろうとし、力が入らない手足を蛞蝓のように動かす。 だが、ギーシュのそれは地面に頬を擦り付けるだけの無駄な運動にしかならない。 そうこうやっている内に、ディアボロが長剣から脱出した。 こちらはギーシュと違って、血の一滴さえも吐き出さずに平静な顔を崩す事も無い。 ディアボロが生きている、ならば戦わなければ、杖を拾って、魔法を唱え、勝利へ繋がる行為をしなければ そんな事を考えている内に、ディアボロが近付いてくるのが朦朧とするギーシュの視界に映った。 「あ、あ、ああああああああああっ!!!!!」 腹に刺さったデルフリンガーを引抜かれて口から情けない悲鳴が漏れる。 自分はこれからトドメを刺されるだろう、そう何と無しに確信した。 しかし、次にディアボロが取った行動もギーシュの予想を軽く上回っていた 腹部に衝撃、と、同時に何かが詰め込まれるような感覚 それを感じながら、ギーシュは今度こそ完全に気絶した。 目の前に倒れているギーシュを見る一人と一振り。 ギーシュの腹部に傷は無く、服が破れているだけだ。 そして、ディアボロが感嘆したように呟く。 「何が何でも勝とうとする『執念』………見せてもらったぞギーシュ」 「やれやれ…相棒も困ったもんだな」 そう言って、ギーシュから歩き去って行くディアボロ。 夜空に輝く月と星だけがそんな二人の決闘の決着を静かに見詰めていた。
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しばらくして、朝食を終えた生徒達が教室へ移動を始めた。 キレた目をしているルイズもディアボロを連れて教室へ向かった。無言なのが怖い。 教室には、生徒達が召喚した様々な使い魔が居た。 しかし、教室の椅子は貴族の席であり、ディアボロが座る席など存在しない。 仕方なしに、ディアボロは教室の一番後ろに行き、壁を背に立ち続ける。 その後シュルヴルーズという土系統のメイジの教師がやって来て、 生徒達が一年生の時、学んだ魔法の基礎をおさらいさせる。 魔法には四大系統というものがある。 『火』『水』『土』『風』 そして失われた伝説の『虚無』 等の話はディアボロの興味を心地よく刺激しており。 それに、教師が石ころを真鍮に変えた時はさすがに目を剥いた。 (そう言えば…使い魔が選ばれる理由は…) 召喚された直後にU字禿教師が言っていた事を思い出す。 『…現れた『使い魔』で、今後の属性を固定し、専門課程へ進む・・・』 キュルケのサラマンダーはどう見ても『火』以外ありえない……ならばキュルケは『火』の系統なのだろう。 (どおりで嫌な感じがしたわけだ) とすると、あの教師の言う通りならば。 ここに召喚されている生物は、ほぼ全てが四系統の属性に分類されるはず。 (では……私は何系統なのだ?) 火・水・土・風・虚無。ディアボロの持ち物はほぼ全ての系統に当て嵌まっていて。どれか一つに分類する事が出来ない。 「ふむ」 ディアボロが考え込んでいる最中、教室が突然騒がしくなった。 その原因は、ルイズが前に出て錬金をやる事になったからである。 (……あれが何系統なのか判断できれば、私の系統も逆説的に分かるはずだ) ディアボロのちょっとした興味。 何系統として呼ばれたのか。ほんのちょっとした好奇心 だが、ルイズの一挙一動を見守るディアボロは、生徒達や使い魔達が机の下に入ったり、教室から飛び出たのを見えていなかった。 ルイズは石に向かって杖を振り―――― ドッゴオォン! 爆発が起きた。 反応が遅れたディアボロは、その爆発をまともに……くらわなかった。 起きた爆風は、ディアボロの体に到達する前に和らぎ。 散弾銃のような小石は体に接触する寸前、燃え尽きた。 ほんの掠り傷程度ですんだディアボロだが。 彼は呆然としていた。 「な、んだと?」 爆心地はルイズ。 それを見た彼は、記憶の中のトラウマの一つが浮かんできた 『何かのアイテムが爆弾になったかも…う~むどうだったかな……?自信がない…』 この後、ディアボロはルイズの二つ名を脳裏に刻み込む事となった。 ドット!ライン!トライアングル!スクウェア!そのランクの中で、 一番下のドットにすら及ばない、魔法は使えるが何時も爆発を起こすメイジ。 成功率ゼロ!だから『ゼロ』のルイズと呼ばれている事。 そして――メイジの実力は召喚される使い魔にも反映されるらしい事。 それを聞いたディアボロは、何故ルイズに召喚されたのか納得した (私も最初は無能だったからな) ディアボロは、奇妙なダンジョンに初めて潜った時の事を思い出した。 無装備状態で手探りしながら迷宮を進み、罠や敵の手、それに自分のちょっとしたミスで何回も何回も死んだ記憶。 …………それでも、遅々とした足取りの中で実力を着け、ダンジョンを制覇した誇らしい記憶。 (これからの成長に期待と言う事か) 授業終了後、ディアボロがキュルケからそのルイズの話を聞いていると、 噂をすれば影とばかりに、その本人が不機嫌ですと顔に書いてやってきた。 「ちょっと!私はキュルケに近付いちゃ駄目って言ったわよね!?」 「硬い事言わないでよルイズ、私はアンタの二つ名を懇切丁寧に説明して上げてただけだから」 「よ、余計な事しないで!こいつは私の使い魔!あんたは関係無いでしょ!」 自分の不名誉な二つ名が知られた事を知って、顔が赤くなるルイズ。 面白そうな顔でそれを見つめていたキュルケだが。 さすがに、飽きたのか颯爽とその場を離れて行った 「じゃあね、食事に遅れるから私はそろそろ行くわ」 そして残されたルイズは、いきなりディアボロの足に蹴りを入れた しかし、その一瞬、ディアボロの周囲に砂が集まって、ルイズの蹴りを明後日の方向に受け流した。 ズダン。 滑ったルイズは華麗に転倒した。 「…何をする?」 「うるさいッ!」 不思議そうに尋ねるディアボロに罵声を返すだけのルイズ。 頭に血が昇ったルイズは、さっきの砂が集まった異常な事には気付いていない。 何も無いところで滑って転んだと言う無様な記憶だけである。 そのまま、体の埃を払うと教室を出るルイズとディアボロ。 食堂への途中、ルイズはディアボロの表情の変化に気付いた。 含み笑いをしている。それがルイズの勘に更に障った。 「なに笑ってんのよ!」 「何も笑ってはいないが?」 「笑ってた!」 「ふん?……まあ、いい。話は変わるが… お前は昨日メイジの誇りを熱心に語ってくれていたな…… それでだが、自分が魔法を使えないのはどう思っているんだ?」 言葉に詰まるルイズ。 「魔法が使えない無能の癖に、お前が言う平民で変態の私から貴族として尊敬されると思っているのか?」 「私だって…私だって努力はしてるわよ!ディアボロ!あんた、ご飯抜きだからね!覚悟しときなさいよ!」 涙が滲む目を向けながらも、捨てゼリフを残すとそのまま目の前の食堂のドアに飛び込んで行った。 「さっきの言葉は流石に厳しかったか?」 ディアボロなりに発破をかけたつもりだが、ルイズは想像以上に痩せ我慢をしていたようだ。 そしてディアボロは、食堂に入らなくては昼食を食べられないという事に溜め息をついた。 このままだと餓死する。さりとて、DISCの無駄な消費は避けたいとディアボロが悩んでいる時。 「あの……どうかなさいました?」 声がかけられた。 振り向くと、そこには夜空に輝く無数の星と同じ数ある男のロマンの一つメイドさんの姿をした少女。 「何でもないが……」 「もしかして、貴方はミス・ヴァリエールの使い魔になったって噂の平民の変態の……」 平民の変態発言を軽くスルーするディアボロ。指摘してもどうにもならないって事もあるが。 「お前もメイジなのか?」 「いえいえ、私は違います。普通の平民です。 貴族の方々をお世話するために、ここでご奉仕させていただいてるんです」 普通のと言う所を強調して発言するメイド。 そこまでして、ディアボロと同じだと思われたくないのだろうか。 「…………」 「私はシエスタっていいます。貴方は?」 「ディアボロだ」 「そうですか…それで、ディアボロさん。 こんな所でどうしたんです? 本当に何もお困りでないんですか?」 シエスタの目を見るディアボロ 腹に一物を隠し持ってはいないようだ。純粋な親切心から彼に声をかけたのだろう。 (これは、昼食の代わりを用意してもらえるか?) 「昼食を抜かれてしまってな」 「まあ!それはお辛いでしょう、こちらにいらしてください」 ディアボロがこっちに来て初めて出会った貴族以外の人間。 シエスタの対応を見て、何となく利用できそうだと外道チックな事を考え始めていた。 <<前話 目次 次話>>
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ディアボロ&コマンダー ◆dM45bKjPN2 ───男の話をしよう。 男は人生の中で、全てにおいて臆病だった。 己の扉は重く堅く、鉛の如き城門を。 己への道は深く長く、迷路の如き回廊を。 その姿は影の中。夜中の如き暗闇に。 しかし、闇とは何れ暴かれるもの。 邪悪な闇なら尚更だ。 臆病な男を暴いたその先は、覚めることのない、結果の無い無限地獄。 囚われ続けたその先に、あるのは光かそのまた地獄か。 『覚めない夢はない』と言われるが、さて。 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲ とあるビルの屋上にて───男は、月を見上げていた。 今度は紅い月。月なんて真面目に見たのは何時以来か。 「……ハァーッ!ハァーッ!」 そして。 我に戻った男は、怯えるように地に平伏す。 親と逸れた子供のようにキョロキョロと辺りを見回し、雷に怯える子犬のようにブルブルと震えている。 今の男を一言で表すなら───『惨め』。 その一言に尽きた。 「今度は何処だ……!上空から『飛行機』でも降ってくるか? それともこのビルごと『倒壊』するかーッ!?」 不様に喚き立て、床を転がる。 コンクリートの床はとても冷たいが、男はそんなことすら気にしない。 まるで、今すぐに災厄が訪れるかのような慌てぶりで転がっている。 「わかっているぞ、どうせ次はその影から───ァ、ハッ!!!???」 機関銃のように喚き立てる男の胸に、痛みが訪れる。 具体的に言えば、熱。 胸に現れた刻印が、熱を発している。 胸を焦がす熱は、恐慌状態の男の精神を追いやるには十分だった。 「ァ、そうか、次は焼、くのか、ふざけるな、死にた、くない……! オレはッ!オレはッ、こんなことでェーーーーーッ!!!」 ───絶叫。 静かな街に男の悲鳴が轟く。 そして。 「ハァー、ハァー……」 痛みが引いた。 が、精神は未だに恐怖の中にある。 逃げなければ。 逃げなければ、逃げなければ。 逃げなければ、また殺される。 恐怖で上手く機能しないのか、足がもつれて床に激突する。 だが、そのまま男は腕を使い匍匐前進の要領で進む。 立ち上がる時間すら惜しいのか。 それとも、恐怖心に煽られた心が止まることを許さないのか。 ───そこに。 「……お前が私のマスターか?」 化物が、立っていた。 肌は白く、背は高く。 身体つきからして性別は女性なのだろう。 手に持った禍々しい杖からは威圧感が。 そして一番の特徴は───その髪の毛が、蛇だったのだ。 「お前か」 男は、呟く。 ジリジリと迫る化物に、男は尻餅をつき後ずさる。 「お前がオレを殺すのか」 近寄るな、と男は呟く。 化物は意にも介さず、接近する。 男はもはや呻き声を発することしかできない。 そして。 最後の体力を込めた、絶叫が響く。 「オレのそばに近寄るなああ───ッ!!!」 ぎゅっ、と。 男が絶叫の後に感じたモノは、暖かさだった。 長らく感じていなかった、人間の温もり。 「───私はおまえを殺さぬ」 男は、抱き締められていた。 蛇の髪と青白い肌に、男は包まれていた。 化物は、語る。 「ああ、無限地獄に囚われた人間よ。 小賢しい者の手で全てを変えられた悲劇の者よ。 私には───おまえの悲しみがわかる」 漏れる声は、美しかった。 思わず聞き惚れてしまう程の、その美声。 見た目からは想像が付かぬその美しさ。 「悔しかったろう。怖かったろう。悲しかったろう。辛かったろう。 もう怯えなくても良い。 おまえの悲痛な願いは、この私が聞き遂げた」 同情ではない。 これは、共感。 光によって追いやられ、全てを変えられた───その痛みを、理解したのだ。 「私のクラスはコマンダー───マスター、おまえの名を教えてくれるか?」 男は、抱き締められたまま口を開く。 かつての威厳はもはや無く。 そこに宿るのは、1人の男としての弱さ。 「───『ディアボロ』。オレの名は、ディアボロだ」 どれほど磨耗したのだろうか。 あれ程隠し通してきた情報を、ディアボロはするりと口から発した。 「……ディアボロよ。これは私とおまえの、プライドを賭けた戦争だ。 ───共に、我等の”威厳”を取り戻そう」 化物……コマンダーが囁く。 ディアボロは、ただただ頷くのみだった態度から、徐々に自我を取り戻していく。 「オレは───『結果』に辿り着くことができるのか……?」 「ああ」 「オレは、生き延びられるのか……?」 「そのための、戦いだ」 ディアボロの瞳に、活力が戻ってくる。 依然心に張り付いた恐怖心は振り払えていないものの、活動の意思が戻ってきていた。 そして。 「頼む、コマンダー───共に、闘ってくれ」 かつてのディアボロならば、想像もつかないことを零した。 『結果』に辿り着かない、死の『過程』に捕らわれたことは、彼の心を蝕んでいた。 およそ、これが最後のチャンス。 これを逃せばディアボロは、一生死に続けることだろう。 「ああ───愚かな人間ならば、私らここでおまえを殺していただろう。 しかし、おまえは違った。 おまえは私の同志だ」 答えるコマンダーも、これが最後のチャンス。 愚かな人間に仕えるつもりなどないし、そしてコマンダーが認める人間などこの男を除いて1人として存在しないだろう。 「行くぞ、ディアボロ。 ───私達には、まだやり残したことがある」 そして。 男と化物は、再び死闘の渦中へと飛び込むこととなる。 願いは一つ。 ───我の全てを変えた者に、天罰を。 ▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲ ───女の話をしよう。 女は生まれた頃から美しかった。 つま先から頭髪まで、聖女の如きその美貌。 見惚れた者から粉々に。美しいものには棘がある。 美女にして魔女。 裁定者にて処刑執行人。 しかし、罪とは巡り帰ってくるもの。 程なくして、その悪行は己に帰ってきた。 醜き精神はその姿に。蛇の如き執拗さはその髪に。 魔の女神は変貌する。美しき姿を化物に変え。 己を醜き姿にした女神に死の報復を。 天界を揺るがした大罪人。 その名を───メデューサ、と言った。 【クラス】 コマンダー ”指揮官”のサーヴァント 【真名】 冥界女王メデューサ@新・光神話 パルテナの鏡 【パラメーター】 筋力D 耐久C 敏捷E 魔力A+ 幸運C 宝具A+ 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 指令 A 指揮官としての指揮性能。 一つの世界の女王として君臨した彼女は破格の性能を誇る。 このランクならば、己の配下を手足のように自在に動かせる。 配下生成 B 指揮官としての配下生成性能。 魔力を消費することで生前従えた数々のザコ魔物を召喚することができる。 【保有スキル】 陣地作成 B 魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。 コマンダーの場合、魔力を溜め込み配下を作る「冥府界」を製作可能。 冥府 B 冥府界において君臨した彼女の持つスキル。 彼女の陣地内において、彼女の把握できない場所はない。 【宝具】 『冥府造りし我等の魔』 ランク:B 種別:- レンジ:- 最大補足:- 生前コマンダーが作り上げた冥府軍のボスを召喚する。 ただし召喚できるのは一体ずつで、その一体を自分で戻すか相手に消滅させられるかしなければ次のボスを召喚できない。 そして、召喚できるのは下記のボスのみ。 魔獣ツインベロス 三つ首竜ヒュードラー ビッグ死神 邪神パンドーラ 魔神タナトス 『忌むべき呪いの蛇女王』 ランク:A+ 種別:- レンジ:- 最大補足:- 己の姿を一つ目の巨大な首だけの蛇へと変貌させる。 この宝具は『冥府造りし我等の魔』を封印しなければ使うことができず、魔力消費も膨大になる代わりにパラメーターを以下のものに変貌させる。 筋力A 耐久B 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具A+ また、元の姿に戻ることも可能。 コマンダーはこの姿を嫌っており、滅多なことがなければこの姿を見せることはない。 【weapon】 『杖』 彼女が使用する武器。 肉弾戦にも使用することができる。 【人物背景】 新・光神話 パルテナの鏡に登場する冥府軍の指導者。 顔立ちは美しい女性ながら、不気味な青白い肌とヘビになった頭髪を持つ。 これは過去にパルテナから掛けられた呪いによるものであり───それこそが、今回の聖杯戦争に参加した理由である。 元は黒髪の美女だった。 25年の時を経て復活したメデューサは、パルテナへ復讐のため天界、人間界へと進攻する。 が、メデューサが蘇ったのは己の力ではなく、冥府神ハデスの手により蘇らせられただけで彼女はそのことを知らなかった。 そして後にハデスに「用済み」と始末され、冥府界に散る。 が、しかしラストにおいてもう一度復活し、かつて敵対したピットの手助けをし、また消滅した。 彼女が聖杯戦争に参加した理由は、己を醜い姿に変えたパルテナへ復讐するため。 が、愚かな人間・魔術師などに仕えるつもりはなく召喚次第魔物にでも手足を食わせ利用する予定だったが、マスターを見て思想を変えた。 『光』の持ち主に全てを奪われ、苦しみを味わった者同士。 美しかった黒髪は醜い蛇に。絹のような柔肌は罅の入った白い肌に。 『美貌』を奪われ『醜さ』を与えられた彼女が、 『結果』を奪われ『過程』に取り残されたディアボロを認めるのはまた当然と言えた。 この戦争は、彼らの”威厳”を取り戻す物語。 『絶頂/美貌』は、再びこの手に。 【マスター】 ディアボロ@ジョジョの奇妙な冒険。 【マスターとしての願い】 この死の『過程』から抜け出したい。 【weapon】 スタンド 『キングクリムゾン』 しかし弱りきっているため使用できるかは不明 【能力・技能】 『時を吹き飛ばす』能力と『未来を視る』能力。 『過程』を吹き飛ばし『結果』だけが残る───が、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムによって『結果』に辿り着かず『過程』に取り残された彼にとって果たしてスタンドは発動できるのか。 【人物背景】 彼の正体や経歴、素性は全ての人間にとって謎であり、彼の正体を探ろうとする者は容赦なく、冷酷で計算されつくした残忍さを演出して警告したのち始末している。 その手腕や強力過ぎるスタンド能力に反し、自分の来歴が表に出ることを極端に恐れる小心な一面を持つ。 最終決戦においてゴールド・エクスペリエンス・レクイエムに敗北し『結果に辿り着かず死に続ける』ことになった。 彼はその頃から参戦。 故に死への強大な恐怖感を抱いている。 かつての威厳は、もはや存在しない。 【方針】 コマンダーと共に生き残る。 死にたくない。
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慌てて立ち上がったルイズの目にもそのゴーレムが映った。 「ななな何!?まさかミス・ロングビルが土くれのフーケだって言うの!?」 (ゴーレムを作られたか……ヘブンズドアーのDISCで今更特殊能力を封印しても意味が無いな) 「そうだ……お前はこれを持って早く逃げろ」 テンパり具合が酷いルイズに冷静に答えながら紙から何かを出して渡す ルイズの手に渡されたそれは『破壊の杖』だった。 その声と杖の重みに多少冷静さを取り戻したルイズが叫ぶ。 「何言ってんの!?あんたはどうするつもりなのよ!」 「私はあのゴーレムの足止めをする」 そのままデルフリンガーの鞘を抜くと、フーケのゴーレムに歩いて行くディアボロ。 少し散歩しに行く程度の気概で挑む姿には、何の気負いも無い。 後ろでルイズの叫び声が聞こえた気がするが無視する。 ルイズが廃屋の中に飛び込んでから数瞬、キュルケとタバサは小屋から飛び出た人影が巨大なゴーレムを作っていくのを見ていた。 「あれが……フーケのゴーレム・・・・・・ってかあの人って、明らかにミス・ロングビルよねタバサ?」 「間違い無い」 「それじゃあ、じっとしてる場合じゃないわよ!」 辺りに指笛が響き、続いてバッサバッサと羽ばたきながら出て来るシルフィード 「ゴーよ!ゴー!」 キュルケとタバサを乗せた風竜はゴーレムに向かって勢い良く羽ばたく ディアボロは面白そうにゴーレムを見つめながら歩いている。 「ギーシュのワルキューレを軽く超える物を作るとは……さすが、トライアングルメイジ」 「なあ!如何すんだ相棒!?」 鞘から抜いたデルフリンガーが慌てた声で叫ぶ。 「足止めをすると言ったが?」 「あのゴーレムの大きさを見ろよ!?正気なのか!?」 確かに目の前のゴーレムは物凄い大きさを誇っている。 少し足を止めて顎を手で摩りながら喋るディアボロ。 「まあ……あのゴーレムを倒す手段なら幾らでもあるがな…取り敢えずは足止めだけだ」 「足止めなんかしないで、その倒す手段を使えよ!」 「嫌だ」 「何で!?」 「勿体無い」 デルフリンガーの中でディアボロの言った事が繋がる。 (嫌だの後に・・・勿体無い・・・つまり『勿体無いから嫌だ』って事か、納得だぜ!) 一瞬納得しかけたが、すぐに先程以上の大声で叫び始める。 「ハァァァァァ!?『勿体無いから嫌だ』って何言ってんだァ!?狂ってんのかこの変態!?」 「そう騒ぐな……来るぞ」 その一人と一振りの目の前では。 30メイルのゴーレムがこっちに向かって動き出したのが見えた。 「こんなのが『使い手』なんて嫌だー!クーリングオフしてくれぇ!」 「黙れ」 漫才をかますディアボロ達の目の前でゴーレムが腕を振り上げ――― バゴォン! 巨大な破壊音が響く。 原因はゴーレムの右腕がディアボロを殴ったからだ 辺りに土砂が舞い上がり、腕の先にはクレーターが出来あがっていた。 常人ならミンチ確定。それはフーケにもわかっている。 「もう終わりかしら?」 身の程知らずにも掛かって来た平民の変態に哀みと蔑みが混じった表情を向ける、が。 切断音と同時に――――いきなり、何の前触れも無しにゴーレムの手首が斬り飛ばされる。 「!?」 驚くフーケの視線の先。 砂に帰ったゴーレムの手首の跡から、何事も無かったかのように現れるディアボロ。 無傷ではない、だが、30メイルもあるゴーレムの攻撃をくらったにしてはあまりにも傷が軽すぎる。 自分のゴーレムの一撃に平民が耐えた。そのありえない現実に絶句するフーケ。 一見しただけでは余裕の表情のディアボロ。 だが、今の攻撃で彼はフーケのゴーレムを過小評価していた事を知った。 (少し侮りすぎたか・・・・・・ローリング・ストーンズの罠程とは言えないが、中々の攻撃力だ。足止めだけをしている余裕は無いようだな) 死ぬ程の傷では無いと言え、もう3,4回直撃をくらったらどうなるか分からない。 しかも切断した手首の先に土が集まって再生を始めて行くのが見えた。 DISCの無駄な使用は避けたいディアボロは、やや慌てながらもゴーレムを見る、しかし、件の土人形は何故か動こうとしない。 どうやらゴーレムの攻撃に普通に耐えたのが予想外すぎて、フーケは茫然自失となっているようだ。 このまま、間を置かないで攻め続けた方が良いと判断する。 「どうした?続けないのか?」 嘲るように笑いながらゴーレムに向かって再度歩き出した。 それを呆然と見ていたフーケは、歩いてくるディアボロの傷が治っていくのに気付く。 (理解不能理解不能理解不能!?) 自身の理解を超えた男に恐怖の表情を向ける。 「ば、化物!?」 「ふん?薄汚い盗賊にそう言われるとは私も心外だな」 ディアボロは大袈裟に肩を竦めるが歩みは止めない。 「このおぉぉ!」 恐怖を怒りで紛らわし、もう一度ゴーレムに攻撃させるフーケ 今度の攻撃は――足、それも鉄に錬金させている。 異常にタフなディアボロと言えども一撃で半死半生に追い込まれかねない。 しかし、それを見ても、ディアボロは余裕の表情を崩さなかった。 何故なら (ピストルズはゴーレムを狙う可能性があるな・・・・・・良い角度だしアレを使うか) ゴーレムの肩に乗ったフーケとの直線状に移動して、間に何の遮蔽物も無い事を確認したディアボロが紙からDISC発動をしようとする。 それはザ・ハンドのDISC!空間を削り取る事によって、フーケを自分の傍に引き寄せるのがディアボロの考えていた事だった! (あいつ等が居るから全体攻撃DISCは使えん、切り札は勿体無い。 なるべく無駄な消費は避けたかったが・・・・・・そうも言ってられんな) 足で踏み潰される一秒前には発動が間に合う事が分かっている。 ガオン!から 空間をけずるとる!……するとお~~~~っ!をして ディアボロの勝利!フーケ編完!と言いたい所だが。そうは問屋が卸さなかった。 <<前話 目次 次話>>
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サバス キリスト教の守護聖人。 4/12の聖人。
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フーケの声を聞いても、自分の方に歩いて来るゴーレムを見ても、ルイズは動く事が出来なかった。 『ディアボロが自分を庇って死んだ』その事実が体から気力を奪い取っている。 今のルイズの頭に浮かんでいるのはディアボロと過ごした日々。 我侭ばっかりだった自分に怒りもせず、何で一緒に居てくれたんだろう? そう思った瞬間 ルイズは立ち上がり『破壊の杖』の代わりに己の杖を抜く。 呪文を唱え、魔力を込め、自分が出きる唯一の魔法を解き放つ。 解き放たれた爆発がゴーレムの鉄の足を襲った、しかし、傷一つ罅一つ入らない。 それでも、ルイズは止まらずに魔法を放ち続ける。 「小虫が足掻くわねぇ」 無駄な努力をするルイズを嘲笑うフーケ。 絶体絶命なルイズ。 その瞬間 「考え方を変えて使え…と言った筈だがな…」 静かな声が響き剣閃が、ゴーレムの足に走った。 今まさに歩き出そうとしていた所に決まる、完全に完璧な不意打ち。 「え!?」 無様に転倒するゴーレムと肩から落下するフーケ。 受身を取りながら、攻撃を受けた個所を見ると――― 信じられない者が居た。陥没した地面から普通に立ちあがっているディアボロが居た。 相変わらず、腕や足からは骨が飛び出し、腹からは内臓が駄々漏れ、人間の原型を留めているのが不思議な姿 なのに。 「そんなに驚いた顔をしてどうしたんだ・・・・・・え?フーケ」 声は全く平静で、負傷など感じていないかのような足取り その場に居た誰もが一生忘れないだろう悪夢じみた光景。 「馬、鹿な!?」 あの状態で人間が生きていられるはずが無い、ましてや動く事など不可能なはずだ。 だが、今現在ディアボロは動いている。 人生で始めて感じる未知の恐怖に、ゴーレムを動かす事も忘れてフーケの体が震え出す。 その隙を逃すディアボロでは無かった。 「フーケを捕まえるチャンスだぞ?」 ハッと気付いた時にはもう遅い。 傍らに立っていたルイズから魔法の爆発をくらって、フーケは吹き飛ばされ木の幹に激突して意識も吹っ飛ばされた。フーケ編完である! 「良くやったな」 気楽に喋るディアボロに走って来たルイズ 「そんな事言ってないで!速く学院に戻らなきゃ!」 痛々しげな目でディアボロの傷を見る。目からは涙が溢れている。 シルフィードから降りて来たキュルケとタバサもそれに続く。 「そんなに酷い傷では無い……フーケを縛り上げて戻るぞ」 煩げに手を振って答えるディアボロだが。 その言葉を無視する3人に抱え上げられて強引にシルフィードの背中に乗せられた 「学院に戻って」 タバサの命令にシルフィードが一鳴きすると、そのまま全速力で飛んで行く。 「相棒……大丈夫なのか?」 「心配いらんと言っているが……あいつ等も心配性な事だ。この世はアホだらけなのか?」 手足の骨がぶち折れて内臓がはみ出てるのに、平静すぎるデイアボロが異常なのだが。 それに突っ込みを入れる者や物はこの場には居なかった。 (ロードローラー並だったな……) シルフィードに揺られながらも、つらつらとそんな事を考えるディアボロ。 まあ、腹減りもヤバイ所まで来てたから早く戻れるなら良いだろうと考え直し。 (取り敢えずは、万が一に備えて応急処置だけはしておくか) エニグマの紙からフー・ファイターズのDISCを使用して傷を治す。 プランクトンで治る傷なのかと誰もが疑問に思うが、傷は治っているので問題は無かった。 ルイズ達の心配とは程遠い不死身ぶりを見せているディアボロであった。 学院に戻ってからディアボロは、きゅいきゅいと鳴いて煩いシルフィードを放って医務室に寄らずに厨房に直行した。 そんなディアボロに遅れる事数時間。 学院に戻ってきたルイズ達3人が見たのは、厨房で元気に食事をするディアボロの姿。 「ええ!?大丈夫なのディアボロ!?」 「問題は無い。と言っただろう」 厨房に着いた時には傷は自然治癒していたのである。 適当に答えて無傷の体を見せるディアボロ。 常人なら数ヶ月はベッドで昏睡状態のはずだが、医務室の治療が完璧だと思って強引にルイズ達は疑問を拭った。 そして、学院長室でオスマンが事の顛末を聞いていた。 「ミス・ロングビルが土くれのフーケじゃったとはな……全く気付かなかったわい!」 「そうですな学園長」 お前等実は気付いてたんじゃね?との視線を物ともせずにオスマンはルイズ達を褒め出した。 フーケは衛士に引き渡され、破壊の杖は無事に宝物庫に収まり一件落着である。 そしてオスマンは、ルイズ達にシュヴァリエの爵位申請を宮廷に出した事を告げた。 「本当ですか?」 キュルケとルイズは喜びの声を上げた。が一瞬後ルイズの表情だけ固くなった。 「オールド・オスマン。ディアボロには何もないんですか?」 「貴族ではない平民の変態では、な」 平民はともかく、変態は関係無いと思う。 そんなこんなな感じで、ルイズとオスマンが話しているが、正直ディアボロにとっては如何でも良い事である 「……シュヴァリエとは何だ?」 取り敢えず、朝からシュヴァリエが何なのかを聞きたかったので、ここぞとばかりに質問してみる。 「知らないの?王室から与えられる爵位よ、最下級のものだけど。 シュヴァリエは他の爵位と違って、純粋な業績に対してのみ与えられる爵位だから 私達のような年齢で与えられるなんて驚きよ。」 無い胸を張って、そう誇らしげに語るルイズ。ディアボロも疑問が解けて満足気だ。 それを見ながら、オスマンは手を叩いた。 「さてと、今日の夜はフリッグの舞踏会じゃぞ? この通り『破壊の杖』も戻ってきて、予定通り執り行う事が出来て万々歳じゃよ。 今日の舞踏会の主役は君たちじゃ、用意をしてきたまえ。」 三人は一礼するとドアに向かった。だがディアボロだけ部屋から出て行こうとしない。 疑問の視線を向けるルイズに手を振ると。 「先に行け……私はちょっとした用がある」 ルイズの疑問はまだ解けていないようだが、取り敢えず頷いて部屋を出て行った。 「何か、私に聞きたい事がおありのようじゃな?」 「ガン…何とかとは何だ?」 そう問い掛けるディアボロの目の前で、いきなり明後日の方向を見て口笛を吹き出すオスマン。 あからさまに怪しい。 「ふん?まあ、良い……次の疑問だが。あの『破壊の杖』は何処で拾ったものだ?」 「……何でそんな事を聞くのじゃ?」 疑問文に疑問文で返すオスマンを見て、こめかみを引き攣らせるディアボロ。 「あれは私の元居た世界の武器だからだ……それが気になってな」 「『元居た世界』?……なるほど、それなら納得できるのう」 オスマンは溜め息をつくと、遠い目をして語り出した。 森を散策中にワイヴァーンに襲われた事。 そんなピンチのオスマンを『破壊の杖』を使って助けた男が居た事。 怪我をしていた男を学院に運び込んで治療したが死んでしまった事。 最後に残った一本を『破壊の杖』と名づけて宝物庫にしまい込んだ事。 そして、男がうわ言のように繰り返したのが『ここはどこだ。元の世界に帰りたい』だった事。 そこまで喋り終えてディアボロを見詰めるオスマン。 「きっと、彼は君と同じ世界から来たんじゃろうな……」 「…………」 「そして…おぬしの最初の疑問じゃが、そのルーン……」 「これがどうかしたのか?」 ディアボロが自分の左手にあるルーンをオスマンに向ける。 「それはガンダールヴの印じゃ……伝説の使い魔の印じゃよ」 「ガンダールヴ?」 「そうじゃ。その伝説の使い魔はありとあらゆる武器を使いこなしたそうじゃ。 曰く神の盾……もしくは……神の左手ガンダールヴという」 疑問が全部解けたので、そのまま学院長室から退出しようとするディアボロ。 ルイズが何故そんな伝説の使い魔として召喚できたのかは、如何でも良い疑問として片付ける。 ドアを開けようとした時、後ろからオスマンの声が聞こえた 「恩人の杖を取り戻してくれて……ありがとう……!改めて礼を言うぞ お主がどういう理屈で、こっちの世界にやって来たのか、わしなりに調べるつもりじゃ。じゃが……」 「?」 「何も解らなくても、恨まんでくれよ?なに、こっちの世界も住めば都じゃからな」 帰る手段はあり、帰る気も無い、そんなディアボロはオスマンの言葉を如何でも良い事として聞き流す。 彼にとっては理屈が解ろうが解らまいがどちらでも構わないのである。 <<前話 目次 次話>>
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概要 「使う」ことで消費し、特定の効果をもたらすアイテム。 吉良吉影・成長した吉良の特殊行動、吉良吉影のDISCの効果により爆弾化付与の対象に選ばれる。 消費アイテム一覧 アイテム名五十音 の順 アイテム名 買(売) 効果 備考 オレッちのコート 100(50) 使っても何も起きない持っていると、ヤク中のゴロツキの移動パターンが通常移動に変化する部屋内に置かれていると、その部屋で最後に出現したそれに乗るようにヤク中のゴロツキが移動する ヤク中のゴロツキが倒れると落とすことがある通常移動=ディアボロに接近し続ける移動パターン コピー人形の破片 100(50) 使っても何も起きない コピー人形が10ターン経過するか、倒れると必ず落とす シーザーのバンダナ 100(50) 混乱を付与する 鮮血のシャボンに入っている鮮血のシャボンを空にすると、次回鮮血のシャボンに遭遇した時に入っている敵・仲間にに投擲しても混乱は付与されない ゾンビ馬 1000(500) HPを全回復する 敵・仲間に投擲すると、対象の体力を全回復する ときのがくぼう 1000(500) 5ターンの間、時を止める 承太郎(3部)、承太郎(4部)が倒れると落とすことがある吸血鬼体質が付与されていると、10ターンの間時を止める ベルトのバックル 1500(750) 装備中のタスクact1のDISCがタスクact2のDISCに変化する付与された混乱が4ターン以上経過している時に持っていると混乱を解除する(0.16-12 The Run~) ヤバイものに入っていると効果が無い(0.16-12 The Run~) ポルポのライター 100(50) ディアボロの周囲1マスにブラック・サバスが1体出現する ブラック・サバスが倒れると落とすことがある地面にあるとエアロスミスやシアーハートアタックが群がる マフラー 10000(5000) 持っていると波紋痺れを無効化する使っても何も起きない 警備員の西戸の嘲笑による痺れは無効化できないストレイツォ、リサリサが倒れると落とすことがあるヤバイものに入っていると効果が無い やばいクスリ 10000(5000) HPを全回復し、混乱を付与する チョコラータの上半身が倒れると落とすことがあるヤク中の少年が倒れると必ず落とす敵・仲間に投擲すると、対象の体力全回復+混乱 石仮面 1500(750) 吸血鬼体質を付与する 吸血鬼体質の効果等の詳細は、「状態変化」ページの「吸血鬼体質」項目を参照波紋使いが付与されている時に使用すると、HPが1になり波紋の毒が付与される小汚い浮浪者に投擲すると、小汚い浮浪者(石仮面)に変化する 大家のカバン 3000(1500) 川尻浩作に盗まれたお金と同額が入っている お金を盗んだ川尻浩作か倒れると必ず落とすお金を盗んだ川尻浩作が聖なる弓矢を投擲されて成長した吉良に変化してから倒れると、このアイテムを落とさず盗んだ金額の下3桁の金額のお金を必ず落とす店での売買値に中身の金額は無関係のため、盗まれた金額が1499G以下なら使うより売った方が得になる 彼女の手首 100(50) 使っても何も起きない 稀にサンジェルマンの紙袋に入っている食料ではないため、サンジェルマンの紙袋から取り出すと戻すことができない 恐竜の化石 2000(1000) 一巡後の世界で持っていると、次のフロアが大部屋モンスターハウスになる一巡後の世界で使用すると、次のフロアが西戸ハウスになる 出典:魔少年ビーティー警備員の西戸が倒れると落とすことがある一巡後の世界以外では効果が無い使用後にボインゴのDISCを使用すると、効果が上書きされる 吉良の財布 2000(1000) 1000G単位で1000~5000Gをランダムで入手する 吉良吉影が倒れると落とすことがある爆弾化が付与されている 紫外線照射装置 2000(1000) 部屋内の全ての吸血鬼タイプ・柱の男タイプ(究極カーズを除く)の敵を消滅させる この効果で消滅させても経験値は獲得できない敵を何体以上か消滅させると、特殊メッセージが表示される 聖なる弓矢 1000(500) 装備中の全ての装備DISCの容量を1増加する 「ホテルの外」のダンジョンボスが倒れると必ず落とすレッドホットチリペッパー、吉良の親父、ブラック・サバスが倒れると落とすことがある装備DISCの容量はTrack8まで増加できる 赤石つき石仮面 2000(1000) 究極生物体質になる 究極生物体質の効果等の詳細は、「状態変化」ページの「究極生物体質」項目を参照レクイエムの大迷宮を持ち込み無しでクリアし、ハイスコア登録される(ランキング20位以内)と出現するようになる 鉄球 1000(500) 敵からの射撃ダメージを2/3に減少するタスクの威力が上昇する 投擲すると80ダメージ与えるクラフトワークの装備能力と効果が重複し、さらに射撃ダメージを減らせる 点滴 500(250) 満腹度を30回復する満腹時に使用すると、最大満腹度が1上昇する ハイウェイスターが倒れると落とすことがある食料ではないため、焦げず、サンジェルマンの紙袋には入らない 盗まれた財布 500(250) 玉美に奪われたお金が入っていることがある お金を奪った玉美が倒れると必ず落とす奪われたお金を取り戻せる確率は50% 魔法のランプ 1500(750) 下記の6つの願い事の中から、1つを選択するお金持ちになりたい:フロア内にお金が出現する満腹になりたい:満腹度を全回復する体力を回復させてくれ:HP・精神力を全回復、状態異常を解除する敵の動きを止めてくれ:ディアボロの周囲1マスの敵に固定を付与するアブドゥルを生き返らせてくれ:フロア内にアヴドゥル人形(稀にアヴドゥルさん)が出現する願いを増やしてくれ:HPが1になる HPが1で「願いを増やしてくれ」を選択すると死亡するヴェネチアホテル内で使うと何も起きない 無線機 2000(1000)(0.16-03、0.16-12 The Run)50000(25000)(0.16-10) ウェザーに繋がっている使うと雨が降る 落雷以外はウェザーリポートのDISCの発動と同じ効果フロア内の罠が見えるようになり、部屋のカエル/水系の敵/FFがパワーアップするバージョンによって買値・売値が異なる
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桃色サバス 作画 中津賢也? 掲載誌 ヤングキング?1992年~1997年連載 話数 全?話 あらすじ 魔神ベルゼビュートの魂を持って生まれた高校生・魔道玉吉と、魔界からの刺客としてやってきたが、玉吉の純情さにほだされてボディーガードをすることになった魔女・カゴメとのドタバタラブコメ。 単行本 レーベル名 出版社 判型 巻数 奥付 Amazon YKコミックス 少年画報社 B6 全12巻 1巻・1992年初版、12巻・1997年初版 桃色サバス [少年向け:コミックセット] 少年画報社文庫 少年画報社 文庫 全7巻 2002年初版 桃色サバス 全7巻完結(文庫版)(少年画報社文庫) [マーケットプレイス コミックセット] 備考 YKコミックス版2巻巻末に「快傑イーピン・ゴッド」(別冊近代麻雀89年10月号~11月号掲載)、3巻巻末に「闘え!! イーピン・ゴッデス」、7巻巻末に「快傑イーピン・ゴッドII」(別冊近代麻雀92年7月号掲載)、9巻巻末に「快傑イーピン・ゴッド~最終章~」を収録。 本編38・39話(YKコミックス版5巻収録)が麻雀回。この回以降、筒井一恵(上記読切「イーピン・ゴッド」の主人公・筒井征一の娘で、「イーピン・ゴッデス」では主役を務めている)が準レギュラーとして本編に登場するようになる。 本編99話(YKコミックス版11巻収録)も麻雀回。 80年代 90年代 YKコミックス ヤングキング 中津賢也 少年画報社文庫 短編集 近麻 麻雀回
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古明地こいし&ディアボロ◆DIOmGZNoiw 考えごとをしながら部屋の片付けを続けていたら、いつの間にか終わっていた。自分自身がきちんと片付けを終わらせたという実感はなかったが、しかし、部屋に散らばっていた衣類や小物はすべて所定の位置へと収納されている。部屋は誰がどう見ても、整然と片付いている状態であった。 ひとつひとつの作業を取り立てて意識することもなく、なんとなく続けていたという認識は、我ながらあった。ならば無意識のうちに掃除を終わらせたのだろうかと思わないでもないが、それにしたって早過ぎる。片付けをはじめてから、まだ一時間も経過していない。この短時間で部屋の片付けをすべて終わらせたとは、考えにくい。 「なあ、アーチャー。俺って今、なにしてたっけ」 「はて。部屋の片付けをしていたはずでは」 弓兵が背後に姿を現した。平時は魔力消費を抑えるために、霊体化させている。 「いや。それが、もう終わってるんだけど」 「はあ。ならばそれは、マスターが終わらせたということでは」 此方の発言の意図が読み取れず、弓兵は眉をひそめる。困惑の様子はありありと伝わってくる。 霊体化しながらも、ずっと傍でマスターの動向を眺めていたアーチャーがそう言うのであれば、本当に自分がひとりで、無意識のうちに掃除を終わらせたということなのだろう。どうにも釈然としない気持ちは心中にわだかまってはいるものの、考えても詮無いことだろうと、思考を中断した。軽く買い物にでも出掛けようと思い、テーブルに放置していたスマートフォンに手を伸ばした時、スマートフォンは聞き覚えのない着信音を奏ではじめた。 ジリリリリ、と。高音で響く呼び鈴の音が、断続的に流れ続けている。随分と昔、携帯電話が普及するよりも以前に使用されていた、所謂『黒電話』と呼ばれるもののベル音だ。スマホに手を伸ばす。画面には非通知設定、と表示されていた。 「えっ……」 気味が悪い、というのが正直な感想だった。 まず第一に、黒電話のベル音を着信音に設定した覚えはない。見知ったスマホが、見知らぬ相手から着信を受けて、見知らぬ着信音を響かせている。こんな経験ははじめてだった。 はじめは無視していればそのうち切れるだろう、と思いもしたが、しかし、いくら待ってもベル音は鳴り止まない。コールが二分を越えたあたりから、次第に苛立ちが込み上げてきた。ちらとアーチャーに目配せして、液晶に表示されていた応答ボタンに人差し指で触れ、耳に当てる。 「私、メリーさん。今、お部屋の片付けを手伝っていたの」 冷たい湖面を思わせる、澄んだ少女の声だった。 声の意味を悟った瞬間、言い知れぬ気味の悪さに襲われた。服の中に直接冷水を流し込まれたような心地だった。背筋がぞっとして、背中から腕にかけてさっと鳥肌が立つ。徐々に鼓動が早まって、数秒後には不快な動悸に苛まれる。 スマホに目を向けるが、既に通話は切れていた。慌てて室内を見渡すが、この部屋には自分とアーチャーを除いて、他には誰もいない。サーヴァントであるアーチャーが認識していない時点で、ここに第三者がいるとは考えにくい。 「どうしました、マスター」 「い、いや……悪戯、かな」 「悪戯、ですか」 「ああ。いや、まあいいや。ちょっと出かけてくる」 「ふむ……ならば私もお供しましょう」 アーチャーの姿が、金の粒子を散らしながらかき消える。霊体となって、そばに寄り添うつもりだ。歴史に名を刻んだ英雄がそばに付いてくれるならば、不安も幾らかは薄れる。 憮然としながらもスマホと財布をポケットに押し込んで、玄関口へと向かった。外の空気でも吸って、早いうちに忘れてしまおうと思った。 鍵を手に取って、外に出る。既に胸の動悸は収まりつつあったが、しかし、あの少女の凛とした声は、未だに脳裏を離れない。とっとと考えを切り替えたいと願うものの、内心は穏やかではない。不気味さが、本能的な恐怖を掻き立てている。 「あれ」 部屋から出て、玄関を背にして、鍵をポケットにしまいこんだところで、言い知れぬ違和感に襲われた。自分が今、この瞬間、なにをしていたのかが思い出せなかった。 数歩引き返して、ドアノブをひねる。ドアは開かない。鍵は既に閉まっていた。 「俺、今、なにしてた」 「は。鍵を閉めていたのでは」 アーチャーにそう言われれば、そうだったような気がしないでもない。 無意識のうちに、鍵を閉めていたような、漠然とした認識はある。だが、確かな意識はそこにはない。不気味な電話と見知らぬ少女の声に気を取られてはいたものの、こうも記憶が抜け落ちるのは、奇妙だ。まるで時間が数秒飛んだような錯覚すらいだく。 ふいに、スマホが鳴った。 「うひぃぇァ!」 頓狂な声を上げて、その場で固まる。非通知からの着信。設定した覚えのない、黒電話のベル音だった。 二度目は待たなかった。胸に沸き起こる恐怖心を払拭するため、そして、ひとかけらの好奇心に突き動かされて、スマホの応答ボタンを押す。 「私、メリーさん。今、一緒に部屋を出たわ」 「おい、おまッ」 電話は既に途切れていた。ごく短い通話時間が、画面には表示されている。 周囲を見渡すが、マンションの廊下には、自分以外誰もいない。アーチャーですら、霊体化して不可視となっている。 どこかに自分を見張っているやつがいるはずだ、瞬時にそう思い至った。例えば、自分と同じ聖杯戦争の参加者が、虎視眈々と機会を見張りつつ、戦闘前に精神的な動揺を誘うために電話をかけてきている、という考えができないこともない。しかし、そうだとして、どこから。人が隠れられそうな視覚はない。或いは、アーチャーのように不可視の状態からことに及んでいる可能性もある。ともかく、ここにはいたくない。アーチャーを伴って、足早に歩き出した。 部屋を出た時点ではまだ、日が沈む直前だった。赤くなった西の空に背を向けて、極力人気のないところへと心掛けて移動する。時たま走りながら、後方に追跡者がいないかどうかを確認する。怪しい者はいない。だが、同時に、街ゆく人々の群れすべてが妖しく思えてくる。誰も信用できない。じりじりと沸いて起こる焦燥に追い立てられるように街を駆けて、スノーフィールドの外れの広場に到達する頃には、既に日は沈み切っていた。薄暗闇の中、この広場に自分以外に誰もいないことを確認する。 黒電話の音が、夜の静寂の中けたたましく鳴り響いた。 意を決して通話に応答する。 「私、メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」 「アーチャー!」 霊体化していたアーチャーが、自らの宝具たる弓を携え、瞬時に姿を現した。 勢い良く後方へと振り返るが、誰もいない。夜の闇の中、そよ風に枝を揺らす木々の他に、取り立てて意識するべきものはない。だが、油断する気にはなれない。警戒心をむき出しにして、油断なく周囲に気を配る。ふと、スマホに目を向けると、まだ通話は繋がっていた。もう一度スマホを耳に当てる。 「おい、おまえ、なんのつもりでこんなことやってる」 電話口の少女は、なにも言わなかった。その代わり、スマホから、自分の声が反響して帰ってくる。相手側の受話器が、自分の声を拾っている。それだけ近くにいる、ということだ。 「どこから見て」 「私、メリーさん。今……あなたの目の前にいるの」 怒気すら孕んだ声を遮って、少女の冷たい嘲りが聞こえた。 目の前に、少女が立っていた。黄色のシャツに、緑のスカート。薄く緑色を含んだ銀髪をそよ風に靡かせて、少女は胸元の球体から管の伸びた電話の受話器を耳に当てて、笑っている。笑っているといっても、口元だけだ。大きく見開かれたまま瞬きすらしない瞳に、笑みは感じられない。その少女を認めた刹那、本能的な恐怖が全身を駆け抜けて、思わず後方へと距離を取った。 マスターの危機を察知したアーチャーが、瞬時に少女へと弓を向ける。 「あ、っ、アーチャー、そいつをやれ!」 恐怖に追い立てられるまま、極めて抽象的な命令を叫ぶ。 頼みの綱のアーチャーは、両の膝を地べたについた。胴に大穴を開けて、血をまき散らしている。 「え」 アーチャーは常に視界の中にいたが、アーチャーがやられる瞬間を意識することは出来なかった。 無意識のうちに。或いは、時間が飛んだかのように。マスターにすら認識されぬうちに、アーチャーは討たれていた。 「キング・クリムゾンッ……時間を五秒ほど消し飛ばした。貴様は……自らの敗北の瞬間にすら気づけない……すべては『無意識』のうちに終わったのだッ!」 全身のほとんどを真紅で塗り潰した怪人が、アーチャーの血液で濡れた血を振り払って、蛇のような瞳を向ける。額にもうひとつ顔がついている。その背後に、ほぼ包み隠さずに上半身を晒した男が立っていた。ピンク色の長い髪の毛には、ヒョウ柄を意識したのであろう緑のカラーが斑点状に、所々に入っている。 いったいいつの間にこの男に接近されたのかはわからない。なにが起こったのかもまるでわからない。ただ、自分が既に聖杯戦争に敗北していることだけは、なんとか理解できた。 ◆ 何度も何度もくだらない理由で死んでは蘇生し、自分の死が幾度目であるか、数えることすら億劫になりはじめた頃、ディアボロの目の前にひとりの少女が現れた。その直前は、マフィアの抗争に巻き込まれて、チンピラのような下っ端の銃弾に撃たれて死んだことは覚えている。今度は眼前の少女に殺されて終わるのだと、直感的に思った。 尻もちをついたまま後退る。街灯の灯りに群がる虫が、白熱灯の光に吸い寄せられて、ジジジ、と羽音を立てる。薄暗がりの中、少女は街灯の光の真下まで歩み出て、喜色満面の微笑みを見せた。その笑みが、ディアボロは恐ろしかった。 可能であれば、逃げ出したい。今度こそ、死の運命から逃れたい。新たな状況に落とし込まれるたびに、ディアボロは最低限抗ってはいた。今度こそ、という思いは、やはり、あった。 ディアボロは大きく首をひねって、逃走経路を確認する。今目前にいるのは少女ひとりで、往来に他の人間はいない。車の通りもない。街の喧騒は、随分と遠いところから微かに聞こえる程度だった。 逃げられるかもしれない、と。そう思った。 「あなたが私のサーヴァントね」 ディアボロの手を、少女が取っていた。 「――、なにィッ!?」 一瞬。ほんの一瞬、少女の存在を意識の外に置いた。それだけなのに、まるで時間が飛んだかのように、無意識のうちに少女はディアボロの手を取っていた。頭皮から、額から、一気に脂汗が滲み出る。冷たい風に冷まされた汗が頬を伝って流れ落ちてゆく。 時間が、飛んだ。或いは、完全なる『無意識』のうちに、手を取られていた。 ディアボロにとって、それは無視するにはあまりにも大きすぎる問題であった。 「小娘ッ、貴様! オレのそばに近寄るなああーーーーーーーーーッ!!」 ディアボロの身体から、真紅の分身――キング・クリムゾンが浮かび上がる。真紅のスタンドが、その豪腕を振り上げて、少女へと殴りかかる。少女は、歳相応の少女とは比べるべくもない跳躍力でもって大きく飛び退いた。 「はーい、ごめんなさい。だけどね、近寄ろうと意識して近寄ったわけじゃないわ。気付いたら近寄っていたの。無意識のうちにね」 少女の言葉の意味が理解できない。エピタフを発動しても、肝心の少女の行動は読めない。数秒先まで予知したところで、自分の死は訪れないことは理解したが、少女の行動だけは、どうにも意識のそとにあるようで、それを認識することができない。 この時点で異常だった。これまで繰り返した死の輪廻の中で、スタンドを発動できた試しなどない。そもそも未来予知などしたところで、すぐに死んでしまうのでは、予知するべき自分の未来がないのだから意味がない。 だが、今回は違う。少なくとも、すぐには死ぬことはない。それを理解し、急速に冷静さを取り戻す。 「名を名乗れ、小娘……貴様はいったい、なんなのだ」 「私の名前は古明地こいし。閉じた恋の瞳」 またたきをしたら、寸前まで目前にいた少女の姿はかき消えていた。 「もしもーし。今は、あなたの後ろにいまーす」 振り返れば、申告の通り、ディアボロの背後でこいしは笑っていた。 ほんの一瞬でも古明地こいしを意識の外に逃せば、なにをされるかわからない。エピタフでも、古明地こいしを意識的に捉えることは不可能だった。 古明地こいしに対して『意識』をすることが、上手くできない。それがこいしの能力なのであろうと、ディアボロは理解した。それはそれでいい。自分がすぐに死なないことも分かった。であれば、今更必要以上に焦ることはない。幾分冷静さを取り戻したディアボロは、鼻から一息に体内で淀んでいた息を吐き出して、こいしに向き合った。 「おい……古明地こいしといったな」 「はーい、そうでーす」 「貴様の目的はなんだ」 「目的っていう目的はないよ」 「ならばなぜ、このわたしに近づいた」 「あなた、メリーさんって知ってる?」 「なに」 ディアボロははじめ質問の意味を理解しかねて、眉をひそめた。 メリーさんという単語に、心当たりはない。そもそも、質問に対する返答とも思えなかった。そういう諸々の疑問を置き去りにして、こいしはひとり滔々と語り出す。 「ここの人たちってね、みんな携帯電話を持ってるみたい。幻想郷じゃ、そもそも携帯電話を持ってる人がいないから、だーれも怖がってくれないのよね」 それがことの経緯の説明であるとは思えない。ディアボロは少ないやりとりのうちに、こいしが時たま飛躍した返答をする少女であることを理解した。そういう相手に対して、いちいち真面目に返答を返していてはこちらが持たない。イカれたやつを数多く内包するパッショーネを率いていたディアボロだからこそ、それは分かる。 すでにこいしの事情に関して深く立ち入る気は失せていた。携帯電話も幻想郷もどうでもいいことだ。ディアボロは、断片的に理解できた情報から、わかる範囲で話を進める。 「人を怖がらせるのが……貴様の目的ということか」 「別にそういう訳でもないけど。でも、それはそれとして、聖杯戦争って勝ち残るといいことがあるんだって」 「聖杯戦争というのがなんなのか、イマイチよくわからんが……いいだろう。褒美があると考えていいのだな」 「うん。なんでも、願いが叶うらしいよ」 「ほう」 簡潔な説明ではあるが、その一言はディアボロの眼の色を変えるには十分だった。ディアボロの表情の移り変わりを察知したこいしは、にんまりと破顔した。 「うふふ。ねえ、ねえ。サーヴァントってね、大概なにか願いごとがあるから召喚されるのよ。ここに来たってことは、あなたにもなにか叶えたい願いがあるんでしょ。ないとは言わせないよ」 説明は不十分ではあるものの、少しずつ、ことの概要が輪郭を持ち始めていた。 まず大前提として、ディアボロには、サーヴァントとして呼ばれた覚えなどはない。繰り返す死の輪廻の中で、気付けばこの場所に辿り着いていただけだ。だけれども、この異常な状況が、聖杯戦争と呼ばれる催しによるイレギュラーであるなら。 「わたしの……願い」 そんなことは決まっている。 この状況に追い込まれて、望む願いなどひとつだ。 「もう一度、生きたいッ……そして、あの『絶頂』を取り戻したいッ!」 「えー、生きたいだなんて変な願いね。だってあなた、もう生きてるじゃない」 「違うッ……オレは何度も死を繰り返して来た! もううんざりだ……どうせ死ぬなら、やるだけやってやるのも悪くはないッ」 「ふーん、そうなんだあ。なんかあなた大変そうね。じゃあ、ここはひとつ、私のサーヴァントとして頑張ってみますぅ?」 こいしがディアボロの境遇を理解できたとはとても思えないが、しかし、それついてはさして興味もなさそうに、悪戯でも思いついた子供のように微笑んでいる。 「貴様……この『ディアボロ』を使おうというのか」 こいしは一瞬考えるような素振りを見せたが、実際のところは大してなにも考えてはいないのだろう。予定調和的に、こいしはにこりと相好を崩した。まるでディアボロに物怖じする様子はみられない。 パッショーネのボスであるこのディアボロが、こんな少女に使われる日がくるのか、という思いがまったくないといえば嘘になる。だが、どの道ディアボロが生還するためには、古明地こいしとともに戦っていくしかないのだ。いちいちディアボロを恐れない方が、面倒がなくていい、とも考えられる。 一瞬の逡巡はあったものの、ディアボロは体内に残留していたわだかまりをフン、と一息に吐き出した。 「いいだろう……ならばこの聖杯戦争が終わるまでは……この『ディアボロ』が、貴様のサーヴァントとして戦ってやる」 「はいはーい、そうこなくっちゃあ面白くないわね。じゃあ、メリーさんは私に任せて」 「それは勝手にしろ……勝てるならなんでもいい」 「ふふ、話は決まったね。それじゃ、これから力を合わせて一緒に頑張ってこー!」 右手を振り上げて、こいしは無邪気な笑みを見せた。これから運動会のかけっこにでも挑もうと意気込む子供くらいの心意気のように感じられたが、古明地こいしの能力の脅威と、ディアボロのスタンドとの親和性の高さについては、身を持って体感したのでよく理解している。 ――必ず、オレはあの『絶頂』を取り戻す。それまでは精々利用してやるぞ……古明地こいし。 隣で微笑む少女を、子供と侮ることはもうしない。この女は、戦争に勝ち残るための重要な駒――マスターだ。利用できるものはなんでも利用し尽くしてやる。その上で、必ず元の世界に戻り、あのジョルノ・ジョバァーナと仲間たちを始末する。そうすれば再びディアボロの天下はやってくる。 幾度となくディアボロを苦しめた死の運命は、今は鳴りを潜めている。少なくとも、ここにいるのはディアボロと、そのマスターだけだ。周囲には依然、ディアボロを殺す要素は確認できない。久々に得られた「生」の実感と、徐々に認識し始めた「生きている」ことへの安心感を噛みしめるように、ディアボロは深く息を吐いた。 【出展】ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風 【CLASS】ディアボロ 【真名】ディアボロ 【属性】混沌・悪 【ステータス】 筋力C 耐久E 敏捷C 魔力C+ 幸運D 宝具A 筋力A 耐久C 敏捷B 魔力C+ 幸運D 宝具A (宝具『真紅の帝王』のステータス) 【クラススキル】 気配遮断:B (EX) サーヴァントとしての気配を断つ。平時はB相当。 宝具発動中は、時間の流れそのものを認識させない。 単独行動:A マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。 Aランクならば一週間は現界可能である。 単独顕現:A ディアボロは本来、どのような未来においても死亡することができず、永久に死亡し続ける運命を背負っている。そのため、ディアボロがまともな英霊として座から召喚されることはない。 度重なる死の運命の中、いつの間にかこのスキルを獲得したディアボロは「死んではいないが生きてもいない」という状況を逆手に取って、擬似的な英霊として召喚されている。故に聖杯戦争の知識も、サーヴァントとしての知識ももたない。 【保有スキル】 レクイエム:A 幾度となく繰り返される死の運命。致命傷を受けても、すぐに死ぬことは叶わない。かといって苦痛が和らぐこともない。 しかし、戦闘から離脱する能力には長けており、また、離脱不利な状況をリセットすることも出来る。同時にバッドステータスの幾つかを強制的に解除する。 要は「戦闘続行」と「仕切り直し」の複合スキルである。 情報抹消:A ディアボロは、自分の正体に至るあらゆる痕跡を抹消し続けてきた。 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から、能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。例え戦闘が白昼堂々でも効果は変わらない。これに対抗するには、現場に残った証拠から論理と分析により正体を導きださねばならない。 【宝具】 『真紅の帝王(キング・クリムゾン)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- 破壊力-A スピード-A 射程距離-E 持続力-E 精密動作性-? 成長性-? 時を「消し飛ばす」能力を持った近距離パワー型スタンド。消された時間の中では全ての物がその間の動きを認識せず、記憶もできない。ディアボロだけが消した時間を理解し行動できる。他者からすれば、数秒未来へ時間が飛んだ、という認識となる。 時を飛ばしている間、ディアボロはこの時間に「存在していない」という扱いを受けるため、あらゆる攻撃・物体はディアボロをすり抜ける。同時に、ディアボロ自身も時飛ばしの最中に攻撃を仕掛けることはできない。恐るべきは、時飛ばし解除と同時に必殺の攻撃を仕掛け、時間が消し飛んだことに困惑する相手を仕留める戦闘スタイルである。 また、後述の宝具によって未来を予知し、それが自分にとってよくない未来であれば、その出来事が起こる瞬間に時飛ばしを発動することで、自分自身をその時間軸に「存在しなかった」ことにし、回避することも可能。 『墓碑銘(エピタフ)』 ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:- 最大補足:- 数秒から数十秒先の未来を予知する能力。その精度は絶対的で、確定した運命を見通すエピタフによる未来予知が外れることはない。 また、時間が消し飛んだ世界でさらにエピタフを使い、自分の能力が発動した場合の未来をみることも出来る。 【人物背景】 ジョジョの奇妙な冒険 第5部におけるラスボス。 巨大ギャング組織「パッショーネ」の元・ボス。33歳。現在はジョルノ・ジョバァーナの『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』を受けたことで、「死んだ」という結果にすら辿り着けなくなり、永遠に続く死と再生を繰り返している。 性格は冷酷非常かつ用心深く慎重で、自身の情報は過去も含め一切外部に漏らさず、詮索しようとした者は誰であろうと容赦なく始末する。絶対的な支配力をもって、恐怖によって組織を纏めあげていた。 また、生前はドッピオという人格も有しており、二重人格で活動していたが、ジョルノたちとの戦闘によってドッピオは死亡。現在はディアボロひとりである。 【サーヴァントとしての願い】 生きたい。もう死ぬのは嫌だ。 生きて元の世界に帰り、帝王の絶頂を取り戻す。 【基本戦術、方針、運用法】 ディアボロの時を飛ばす能力と、古明地こいしの無意識を操る程度の能力。この二つをフルに活かして奇襲をかければ、敵対勢力はまず自分の身になにが起きたのかを知る前に『始末』されることであろう。戦闘になったところで、容易に離脱することは可能。非常にアサシンの特性に近いサーヴァントである。 ただし、ディアボロはまっとうな座から召喚されたわけではない。よって、聖杯戦争、及びサーヴァントに関する知識が欠落している。なので自分のクラスも分からない。分からないので仮に『ディアボロ(悪魔)』のクラスとしてこいしは認識している。当のこいし自身も、とくに聖杯戦争にかける願いがあるわけではなく、こいしにとって大切なのは「メリーさんの都市伝説でどこまで遊べるか」それだけである。 上記の通り、聖杯戦争という儀式においては非常にイレギュラーなコンビではあるが、狂化しているわけでも、考えなしというわけでもなく、主従ともに着実に敵を始末することのみに特化しているあたりたちが悪い。 【出展】東方Project(東方深秘録) 【マスター】古明地こいし 【参加方法】 覚えていない。無意識のうちにトランプを手に入れていた。 【人物背景】 本来は心を読む覚り妖怪。しかし、その力のせいで周りから嫌われることを恐れ、読心を司る第三の目を閉じて能力を封じた。心を読む能力は失ったが、代わりに「無意識を操る程度の能力」を手に入れた。この能力により、無意識で行動できるようになったこいしはあちこちをフラフラと放浪するだけの妖怪となってしまった。 上記の能力によって、他者がこいしを意識的に認識することは難しくなっている。しかし、他人との境界を確立していない子供はこの限りではなく、幼い子供たちの中にはこいしを慕うものも多い。幼い頃に遊んだ、素性もなにも分からないお姉ちゃん(イマジナリーフレンドとも)というと、古明地こいしの可能性がある。 東方深秘録では、自身が触れた都市伝説である「メリーさん」がどこまで通用するか興味を持ち、「メリーさん」にまつわる「今、貴方の後ろに居るの」というセリフを言ってみたいという想いもあって様々な人々を訪ねる。が、どういうわけか人々には「メリーさん」の恐怖をなかなか理解してもらえず、こいしは首を傾げることとなる。魔理沙からは『幻想郷の住人には電話というものがよく分からないだけだ』とたしなめられた。 【能力・技能】 無意識を司る能力。こいしの行動は、意識的に認識することは難しい。他者の読心能力もこいしには通用しない。 また、弾幕・格闘における戦闘能力もそれなり。 【マスターとしての願い】 聖杯戦争自体にはそれほど取り立てて強い興味はない。 携帯電話が普及しているこの世界で、メリーさんがどこまで通用するのか確かめたい。 【令呪】 左手の甲に、ディアボロのタトゥーに似た令呪が三画。